大会長 土田あさみ(東京農業大学)
皆さま、お忙しい中、動物介在教育・療法学会第14回学術大会にご参加いただきありがとうございます。昨年度はCOVID-19流行により急遽リモートによる開催でした。今回は対面とリモートのハイブリットを試みます。今回無事に大会を迎えることができますのは、ご参加いただいた皆様のサポートのおかげです。あらためて感謝申し上げます。
今回のテーマは「サステナブルな動物介在をめざして」です。人類が技術革新によって生活レベルを驚異的に高めて環境の破壊に至った結果、そのブーメラン効果として地球環境が人類存続の危機に陥っていると危惧されて久しいです。その対策として具体的な17の目標、SDGs(Sustainable development goals)を掲げて各国が取り組む流れが作られました。その項目の中に健康・福祉、質の高い教育・生涯学習があります。これらはまさに、ASAETがこれまで活動してきた領域です。私たちの暮らす地球環境は人類だけでなく、あらゆる生き物とかかわりあう共生関係によって成立しています。今大会では人と動物の双方にとってサステナブルな社会の構築を目指すことを目的に話題を取り上げました。
基調講演1では京都芸術大学学長の吉川左紀子先生に人社会において「見る、話す、触れる」という人同士がかかわることの重要性を、基調講演2ではA.ミクロシ先生に高齢犬の認知について、それぞれご講演いただきます。そしてラウンドテーブルでは、7月のアカデミーの続編として子どもの司法面接で活躍する付添犬について多くの先生方のご意見をお伺いします。人同士のかかわりあいと、人と動物のかかわりあいについて、より一層理解を深める機会にしたいと考えております。ご参加いただいた皆様にとって有意義なひと時になれば大変うれしいです。
ASAETは今後も、人と動物が健康で福祉的な関係をつくれる社会を目指して活動してきます。どうぞ今後ともASAETへのご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。